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1 :以下、名無しにかわります:2010/05/31(月) 21:15:06.22 ID:fWVd8gjtP
この子はイングリット、この子はオードリー。


3 :桜田家:2010/05/31(月) 21:22:15.90 ID:fWVd8gjtP
翠星石「た、大変ですぅ!! チビ人間! 真紅!」

真紅「何よ翠星石? そんなに大声出して」

ジュン「どうした? 空からカエルでも降ってきたか?」

翠星石「チ、チビ苺が……チビ苺が!!」

ジュン「雛苺が?」

翠星石「縁側で目ん玉をくり抜かれて死んでいるです!!」

ジュン「なにィーーーーーッッ!?」

真紅「なんですって!!」


4 :以下、名無しにかわります:2010/05/31(月) 21:28:55.83 ID:fWVd8gjtP
雛苺「……」

翠星石「呼びかけても何も反応が無くて……うぅ……」

真紅「ああ、そんな……なんてこと雛苺。どうしてこんな惨い……!」

雛苺「……」

ジュン「嘘だろ、なあ雛苺? 寝てるだけなんだろ」

雛苺「……」

ジュン「ほら、今起こしてやる。そうだ、今度は僕が起こす番だ」

真紅「ジュン……残念だけど、雛苺は……もう」

雛苺「……zZZ」

ジュン「ん?」

翠星石「へ?」

雛苺「……zZZ」

真紅「いびき?」


5 :以下、名無しにかわります:2010/05/31(月) 21:32:48.32 ID:fWVd8gjtP
雛苺「……zZZ」

ジュン「マジで寝てるだけなのか?」

翠星石「でも、両目は無いですよ!」

真紅「とりあえず起こして、本人に話を聞いてみた方がいいんじゃないかしら」

ジュン「そうするしか無いよな。おい、起きろ! 雛苺! おい!」

雛苺「……むにゃむにゃ、もう食べられないの~」

ジュン「寝ぼけてないでサッサと起きろ! コラ!」

雛苺「うゅ!?」


8 :以下、名無しにかわります:2010/05/31(月) 21:40:27.82 ID:fWVd8gjtP
雛苺「ジュン……? どこ!? 真っ暗で何も見えないの! 電気をつけて」

翠星石「ちょ、ちょっと落ち着くですチビチビ! 今はまだ真昼です」

ジュン「やっぱり見えてないのか……」

雛苺「……?」

真紅「雛苺、あなた両目が無くなってるのよ」

雛苺「うそ! 本当なの!? 真紅?」

真紅「ええ」

雛苺「そんな~、ずっと真っ暗なんて怖いの~!!」

ジュン「な、泣くな雛苺! すぐなんとかしてやるから」

翠星石「目玉が無いくせに泣くとは器用なやっちゃですぅ」

真紅「涙腺は眼球にくっついているわけじゃないしね」

ジュン「無駄に冷静だな真紅」


9 :以下、名無しにかわります:2010/05/31(月) 21:48:09.95 ID:fWVd8gjtP
雛苺「暗いのよ~! 狭いのよ~! 怖いのよ~!」

翠星石「うる星やつですね。静かにするです」

雛苺「だってぇ~!」

ジュン「とにかく落ち着け雛苺。どうして目玉がなくなったんだ!」

雛苺「そんなことヒナにだって分からないのよ~」

真紅「いつ目玉を無くしたの? それも分からない?」

雛苺「うゅ~」

翠星石「朝御飯の時は目玉が付いていたですよね。
    だったら、朝食後から今までの間に目玉を失ったということ。チビ苺、その間は何をしていたですか?」

雛苺「うう……。お庭で遊んで、そのうち疲れちゃったから、ここで眠っちゃったの」


10 :以下、名無しにかわります:2010/05/31(月) 21:55:41.11 ID:fWVd8gjtP
ジュン「つまり、何者かが雛苺が寝ている間に両目を盗んだということか」

真紅「私達が雛苺から目を離している隙にね」

翠星石「……目玉だけにですか?」

真紅「ええ、目玉だけに」

雛苺「うまいこと言ってないで早く何とかしてなの!」

翠星石「そんなこと言われても手がかりが無さ過ぎて」

ジュン「目玉取られている間も眠り続けていたっていうのもどうもなあ……」

真紅「ひょっとして、縁側の下とか庭の茂みに転がってるかもしれないのだわ」

ジュン「うっかり目玉を落っことしたって事か?」

雛苺「そんなことヒナはしないもん!」

翠星石「まあまあ、取りあえず、その辺探して見つかれば一安心です」

ジュン「だな。先ずは探してみるか」


11 :以下、名無しにかわります:2010/05/31(月) 22:01:08.59 ID:fWVd8gjtP
雛苺「ねぇ~、見つかった?」

ジュン「そんなすぐ見つかるか!」

真紅「めぼしい所には何も無いわね」

翠星石「お? 縁側の下の奥に変な箱があったですよ」

雛苺「!? それはヒナの宝箱なの!! 開けちゃだめ!!」

ジュン「宝箱ぉ?」

真紅「どうせガラクタ集めただけでしょ。開けるわよ」

雛苺「だーめーなーのーーー!!」

翠星石「目玉が入って無いか確認するだけです。何も盗んだりしないですから」


12 :以下、名無しにかわります:2010/05/31(月) 22:05:25.87 ID:fWVd8gjtP
ジュン「パカッとな……と、これは!?」

真紅「セミの抜け殻、カタツムリの貝殻、ビー玉、変な形の石、水銀燈の落としていった羽根……」

翠星石「ものの見事にガラクタですね」

ジュン「しかも目玉は、この中に無し……と」

真紅「困ったわね」

翠星石「困ったです」

ジュン「これはやはり、誰かが盗んでいった可能性のほうが高いか?」


14 :以下、名無しにかわります:2010/05/31(月) 22:16:01.23 ID:fWVd8gjtP
真紅「まあ誰かって言うか……」

翠星石「明らかに怪しいヤローが約一名思い当たりますが」

雛苺「だれ!? それだれなの!?」

ジュン「雪華綺晶に決まってんだろ」

真紅「前科アリ」

翠星石「片目ナシ」

ジュン「状況証拠だけだが、実に疑わしいよな」

真紅「とっつかまえて拷問するのだわ」

翠星石「ホシを捕獲せよ! ですぅ」

ジュン「どうやって? こっちからあいつを探すのは大変なんだろ」

翠星石「そう言えばそうです。広大な、nのフィールドでの白薔薇の出現率は初代ケンタロスなみですぅ」

真紅「罠を張る」

雛苺「ワナ?」


15 :nのフィールド:2010/05/31(月) 22:34:07.66 ID:fWVd8gjtP
                 ,,,....      
               く.××` ヽ   
                ||\×× ヽ    
                 ||  \××i       
                 || (苺).\ソ
                 ↑
                雛苺「ンーーーッ!! ンーーッ!!」


真紅「完璧ね。猿ぐつわを噛ませ、体も縛りあげた雛苺を餌に……」

翠星石「白薔薇を釣ろうって魂胆ですね。流石、真紅。おいしい作戦ですぅ」

真紅「希代の策士の孔明だって、ここまでスマートな罠はできないわよ」


16 :以下、名無しにかわります:2010/05/31(月) 22:38:54.86 ID:fWVd8gjtP
翠星石「あとはサカナが餌に食いつくのを待つばかり」

ジュン「そんな悠長なこと言ってられるのかよ。こんな狭い物陰で三人身を隠して、僕はもう腰が痛くなってきた」

真紅「しっ!! 来た!!」



雪華綺晶「……」

雛苺「ンーーッ!? ンーーーッ!!」

雪華綺晶「……」



ジュン「はやッッ!」

翠星石「静かに! 雪華綺晶に罠を勘付かれるです」

ジュン「いやだって、罠を仕掛けてまだ5分ぐらいしか……」


17 :以下、名無しにかわります:2010/05/31(月) 22:43:26.30 ID:fWVd8gjtP
真紅「基本的に雪華綺晶は常に軽い飢餓状態だわ」

翠星石「普段めったなものが食べられない、nのフィールドでおいしそうな餌が転がっていたら飛んでくるです」

ジュン「深海魚か」



雪華綺晶「……」

雛苺「ッ?」

雪華綺晶「……」



ジュン「その割には、あれ以上雛苺に近づこうとしないぞ」

真紅「流石に少しは警戒するだけの理性が残っているみたいね」

翠星石「ふふ、それもいつまでもつか……ですぅ」


18 :以下、名無しにかわります:2010/05/31(月) 22:48:55.23 ID:fWVd8gjtP

雪華綺晶「……ぐうう」

雛苺「っ?」

雪華綺晶「……ぐぐ」



ジュン「距離はそのままに雛苺の周りをフラフラとうろつき始めたぞ」

翠星石「ふふ、今の白薔薇の頭の中では理性という天使と、食欲という悪魔が戦っているのです」

真紅「じっとしていられないのよ」



雪華綺晶「……うう」

雛苺「ッ?」

雪華綺晶「……ああ」



ジュン「うわあ、もう涎ダラダラじゃねーか。口ぐらい拭けよアイツ」

真紅「もうひと押しって感じね」


19 :以下、名無しにかわります:2010/05/31(月) 22:53:42.48 ID:fWVd8gjtP
雪華綺晶「……」

雛苺「!?」



ジュン「雪華綺晶の動きが止まった?」

真紅「ついに覚悟を決めたか」



雪華綺晶「……」

雛苺「ンーーッ!」



ジュン「見てる見てる。今までになく雛苺をガン見している」

翠星石「そうです。そいつはお前の餌ですよ、おサカナちゃん。ガブッといっちゃえですぅ」



雪華綺晶「いただきますッッ!!」

雛苺「ンーーーッッ!!!!」


20 :以下、名無しにかわります:2010/05/31(月) 23:00:27.41 ID:fWVd8gjtP
真紅「フィーーーーーーーーーッッシュ!!」

ジュン「かかった!!」

翠星石「おらおら! リールを巻けです! チビ人間!!」

ジュン「分かってる!!」

雪華綺晶「しまった! やっぱり罠でしたわ!!」

翠星石「おーほっほっほのほですぅ!! 逃がしはしないですよ白薔薇ァ!!」

雪華綺晶「く! これは釣り針が喉に!?」

真紅「ものの見事にだまされたわね白薔薇! アレは見せ掛けの罠! 本命は雛苺に仕込んでおいた釣り針よ!!」

                 ,,,....      
               く.××` ヽ   
                ||\×× ヽ  ← アレ
                 ||  \××i       
                 ||    \ソ


翠星石「孔明もびっくりの二重の罠でーす!!」


22 :以下、名無しにかわります:2010/05/31(月) 23:10:14.53 ID:fWVd8gjtP
雪華綺晶「なんという周到な罠! しかし、私も薔薇乙女の端くれ。貧弱なヒキコモリに釣りあげられるわけには」

ジュン「くうう! 思いのほか、あいつ力が強ぇぇ!!」

真紅「情け無いわね! 私に竿をわたしなさい! ジュン!!」

ジュン「大丈夫なんだろうな!? 真紅」

真紅「勿論! こう見えて『松方弘樹VSカジキマグロ』シリーズは全て視聴済み!」

翠星石「あのオッサンは結構取り逃がしが多いお人ですよ!!」

雪華綺晶「……!」

真紅「!? ジュンの言うとおり凄いヒキなのだわ!!」

翠星石「ガンバレです! 真紅!」

真紅「言われなくても……!」

雪華綺晶「ふんんぬぅおおおおお……」

ジュン「力(りき)が入ってる! 力(りき)が入ってる!!」

真紅「……お父様! 私に力をーーーッッ!!」


23 :以下、名無しにかわります:2010/05/31(月) 23:16:22.09 ID:fWVd8gjtP
雪華綺晶「……しまッッ!?」

翠星石「白薔薇がコけたですよ!」

ジュン「チャンスだぞ真紅」

真紅「分かってるわ! 一気に釣り上げる!!」

雪華綺晶「……ああああああああ!?」

真紅「フィーーーーーーーーーーッシュ!!」

ジュン「やった!! よく釣り上げたぞ!! 真紅!!」

雪華綺晶「く……屈辱ですわ……」


24 :以下、名無しにかわります:2010/05/31(月) 23:22:21.10 ID:fWVd8gjtP
翠星石「やったです! 魚拓を、いや記念写真を撮るです! そしてオール阪神のビッグフィッシングに投稿するです!」

ジュン「落ち着け翠星石! 完全に趣旨が変わってきてるぞ!」

雪華綺晶「……私の負けです。煮るなり焼くなり、ご自由に」

真紅「まさに俎上の鯉というわけね」

翠星石「釣りだけにですか」

真紅「ええ、釣りだけに」

ジュン「うまいこと言ってないで、本題に入れよ! それと雪華綺晶は飲み込んだ雛苺を吐き出せ! 早く!」


26 :以下、名無しにかわります:2010/05/31(月) 23:31:03.48 ID:fWVd8gjtP
雪華綺晶「オエップ!」

雛苺「死ぬかと思ったのよ!!」

真紅「お、半分溶けかけてる」

翠星石「ギリギリセーフです」

雪華綺晶「……」

ジュン「おい、雪華綺晶、まだ出すものがあるだろ?」

雪華綺晶「えっ? なんのことですか?」

翠星石「しらばっくれるとはいい度胸です」

真紅「この雛苺の顔を見てもシラを切りとおすとは極悪ね、白薔薇」

雛苺「うゅ~」

雪華綺晶「ッッ!? お姉様? 両目が!?」


27 :以下、名無しにかわります:2010/05/31(月) 23:36:16.86 ID:fWVd8gjtP
翠星石「『お姉様? 両目が!?』じゃねーだろーですが!!」

真紅「白薔薇! あなたが盗んだんでしょ!!」

雪華綺晶「そんな!? やってません! 知りません!」

翠星石「みんな最初はそう言うんですよ!」

雪華綺晶「本当に違います! 私ではありませんわ!」

真紅「だまらっしゃい! 物的証拠は挙がってるのだわ!」

ジュン(挙がってたっけ?)

翠星石「早く吐いちまったほうが身の為ですよぉ白薔薇。仮にも妹相手に拷問だなんてしたくないですからね~」

雪華綺晶「と、とにかく違います! それに証拠って言ってますが、どんな証拠があるのですか!?」


28 :以下、名無しにかわります:2010/05/31(月) 23:42:33.13 ID:fWVd8gjtP
真紅「……」

翠星石「……」

雪華綺晶「っ?」

翠星石「証拠見せろつってますぜ、真紅さん」

真紅「ふん。盗人猛々しいとはまさにこの事だわ。そこまで言うのなら見せてあげる! これよ!!」

雪華綺晶「!? これは!?」

真紅「そう! あなたのトレードマークの白薔薇よ! 雛苺が倒れて(寝て)た現場に落ちていた!」

ジュン(そんなんあったっけ?)

翠星石「はーはっはっはっは! もはや言い逃れ不可能ですよ!!」

雪華綺晶「そんな馬鹿な」

真紅(あ……!?)

翠星石(ノリ悪ッ!?)


29 :以下、名無しにかわります:2010/05/31(月) 23:45:54.88 ID:fWVd8gjtP
ジュン「……おい真紅」

真紅「何よ?」

ジュン「ちょっとその白薔薇を見せてみろ」

真紅「な……!? なんでよ?」

ジュン「いいから貸せ」

真紅「あ!!」

ジュン「……絵の具で白く塗ってるだけで、元は普通の薔薇じゃないか」

真紅「く!!」

雪華綺晶「……お姉様?」

翠星石「い……いや、これは、その」

真紅「そうか! きっと誰かが雪華綺晶に罪をなすりつける為に!?」


30 :以下、名無しにかわります:2010/05/31(月) 23:53:04.78 ID:fWVd8gjtP
ジュン「嘘こけ。どうせ雪華綺晶を犯人に仕立て上げて、お手軽に事件解決しようと思っていたんだろ?」

紅&翠「「ドキッ」」

ジュン「それによく考え直してみれば、雪華綺晶が犯人だったら目玉だけじゃなく雛苺の全身持って行っただろうし」

雪華綺晶「お・姉・様!?」

真紅「わ、悪かったのだわ」

翠星石「今度、ハンバーガーおごるから許してくれですぅ……」

雪華綺晶「……ポテトも頼んでいいですか?」

翠星石「も、勿論ですぅ」

ジュン(安い末妹だな)

雛苺「じゃあ、ヒナのお目目を持っていったのは誰なの?」

真紅「振り出しに戻っちゃったわね。白薔薇、心当たり無い?」

雪華綺晶「残念ながらありません」


32 :桜田家:2010/05/31(月) 23:59:48.21 ID:fWVd8gjtP
ジュン「と言うわけで、再び僕の家の縁側に戻ってきたわけだが」

雪華綺晶「事件のヒントは現場に最も多く残されているもの」

真紅「しかし、庭の隅々まで探しても目玉なんて見つからなかった」

雪華綺晶「この箱はなんですか?」

翠星石「チビチビのコレクションですよ」

雪華綺晶「中を見ても?」

ジュン「構わないよな、雛苺?」

雛苺「あんまり、いじったりしないのならいいのよ」

雪華綺晶「では」

真紅「勿論、その中も私達は探したけど」

雪華綺晶「……」

翠星石「見ての通り、虫の抜け殻や石っころしか入ってないですぅ」


33 :以下、名無しにかわります:2010/06/01(火) 00:07:13.32 ID:1Ssuh+MJP
雪華綺晶「ピンクのお姉様、これは?」

雛苺「うゅ?」

雪華綺晶「……と、すいません。見えないんでしたね。このオカモノアラガイの中身はどうしました?」

雛苺「オカムラアッララーイ?」

雪華綺晶「……このカタツムリのことです」

真紅「へぇ、これオカモノアラガイって言うの?」

翠星石「物知りですねぇ、白薔薇は」

雛苺「ああ、そのカタツムリなら食べたの」

ジュン&紅&翠「「「はぁ!!?」」」

雪華綺晶「まさかと思いましたが、やはり……」


34 :以下、名無しにかわります:2010/06/01(火) 00:12:36.38 ID:1Ssuh+MJP
ジュン「ちょっと待て! お前馬鹿か!?」

雛苺「ふぇ?」

翠星石「『ふぇ?』じゃねーですよ! どこの世界にカタツムリを食べる馬鹿が!」

雛苺「コリンヌのお家では食べてたのよ!」

真紅「コリンヌ……て確か」

雪華綺晶「オディール・フォッセーの祖母です。彼女の故郷はフランス」

ジュン「エスカルゴ……か」

翠星石「しかし! だからってですねぇ……」

雪華綺晶「ナマで食べたので?」

雛苺「だって、朝ご飯のあとにおやつを食べたら、のりに怒られちゃうし、勝手に台所でお湯や火を使っても怒られるの」

真紅「ナマでいっちゃったのね」


35 :以下、名無しにかわります:2010/06/01(火) 00:16:52.10 ID:1Ssuh+MJP
雛苺「ごめんなさいなの~!」

翠星石「まったく食い意地だけは姉妹一なんですから……」

真紅「で、カタツムリを食べたことと目玉盗難に何の因果が?」

ジュン「……!?」

雪華綺晶「ピンと来ましたか。マエストロ?」

ジュン「レウコクロリディウムか!?」

雛苺「レンコン?」

真紅「ロリ?」

翠星石「デンドロビウム?」

雪華綺晶「いいえ、レウコクロリディウム。オカモノアラガイにいる寄生虫です」

雛苺「き、きせいちゅう!?」


37 :以下、名無しにかわります:2010/06/01(火) 00:24:19.30 ID:1Ssuh+MJP
ジュン「レウコクロリディウムってのはだな、カタツムリに寄生しているけど最終的には鳥を宿主にするんだ」

真紅「鳥?」

雪華綺晶「そのためには、カタツムリごと鳥に食べてもらわないといけない」

翠星石「ほうほう、それでそれで」

ジュン「寄生虫はカタツムリの目に移動して、カタツムリの目は派手に肥大化する。
    それから、さらにわざと鳥に見つかりやすいところにカタツムリを移動させるんだ」

真紅「自然驚異のメカニズムね」

雛苺「そう言えば、ヒナが食べたカタツムリさんも目玉がギョロッとしていたかもなの」

雪華綺晶「ピンクのお姉様は縁側で寝ていたそうですが、どんな風に?」

翠星石「翠星石が発見した時は仰向けになっていたです」


38 :以下、名無しにかわります:2010/06/01(火) 00:32:21.52 ID:1Ssuh+MJP
真紅「縁側で仰向けに……鳥に見つかりやすいといえば見つかりやすいポジションだわ」

雛苺「ええ? それじゃあヒナのお目目は鳥さんに食べられちゃったの!?」

翠星石「だったら、もう取り返すだなんて無理じゃないですか!?」

雪華綺晶「落ち着いてください。いかに寄生虫が仕向けたとしても、その辺のスズメやカラスが人形の目玉を食べますか?」

ジュン「そう言われてみれば……」

真紅「じゃあ誰が?」

雪華綺晶「薔薇乙女を食べるのは薔薇乙女。そしてレウコクロリディウムは鳥に食べられやすいように偽装する」

ジュン「まさか!?」

翠星石「水銀燈が!?」

真紅「……あの子も基本的には、いつもお腹減らしていたわね」


39 :以下、名無しにかわります:2010/06/01(火) 00:38:49.43 ID:1Ssuh+MJP
レウコちゃん
ttp://www.youtube.com/watch?v=UAk1NqJE0jA


41 :以下、名無しにかわります:2010/06/01(火) 01:20:26.33 ID:V+rbvNH50
レウコちゃんグロいからそんなURL開けないお・・・


49 :【大吉:2010/06/01(火) 17:13:56.59 ID:QIDennDk0
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50 :柿崎めぐの病室:2010/06/01(火) 17:46:35.19 ID:GG8sVi5+0
水銀燈「ばーーーっかじゃないの! 私が雛苺の目玉を食べたぁ?
    本気で言ってんの!? それとも遠回しに喧嘩売ってんの!?」

真紅「……」

めぐ「ちょ、ちょっと水銀燈。折角、病院まで訪ねて来てくれたのに……」

水銀燈「何が折角よ! こいつらはこともあろうに、この私が妹の目玉をついばむような鬼畜だと疑ってんのよ!」

真紅「だって……」

ジュン「なあ……」

翠星石「蒼星石のローザミスティカを横取りした前例もあるですし」

雛苺「じゅうぶん鬼畜なのよ」

水銀燈「くっ!」

雪華綺晶「万年空腹気味の黒薔薇のお姉様なら、つい魔が差してもおかしくありませんわ」

水銀燈「あ、あんた達」


52 :以下、名無しにかわります:2010/06/01(火) 17:48:20.16 ID:GG8sVi5+0
めぐ「ねえ水銀燈。本当に食べてないの?」

水銀燈「めぐ!? あなたまで私を疑うの?」

めぐ「だって水銀燈はいつも二言目には『何か食べ物はなぁい?』って……」

水銀燈「よ、余計なこと言うんじゃないわよ、めぐ!」

真紅「へぇ~、やっぱり飢えているのね水銀燈」

水銀燈「……」

めぐ「私、知ってるんだから。いつもアリスゲームやってくるって一日中飛びまわっているけど、本当は食べ物を探してるんでしょ」

水銀燈「!!」

雪華綺晶「私が以前、黒薔薇のお姉様をストーキングして調査した時も……
       その活動時間の3/5は食料探し、1/5が休憩、残り1/5がアリスゲームでした」

翠星石「まるでサバンナの野生動物ですね」


53 :以下、名無しにかわります:2010/06/01(火) 17:50:47.22 ID:GG8sVi5+0
水銀燈「そ、そうだとしても妹の目玉を食べるほど落ちぶれてはいないわぁ」

ジュン「口では何とでも言えるしなぁ……」

めぐ「そうだ! CTスキャンを撮ってもらったら? ここ病院だし」

真紅「なるほど! その手があったわね!!」

翠星石「グッドアイデアです!」

水銀燈「何を馬鹿な」

めぐ「いいじゃない。これで白黒はっきりするわよ!」

雪華綺晶「保護者の許可も出ましたし、観念することですわね、お姉様」

水銀燈「……!」

ジュン「しかし、人形のスキャンとか、すぐやってくれるのか?」

めぐ「大丈夫、趣味で握り寿司のCTスキャンとかを撮りまくっている先生を知ってるから」

真紅「何その美味しんぼかぶれ」

翠星石「一度、自分の頭をスキャンした方がいいんでねぇですかい?」

めぐ「じゃ、早速連絡取るから! ポチっとな」

水銀燈「人呼ぶのにいちいちナースコール使うの、いい加減やめなさいよ」


55 :有栖川病院診察室:2010/06/01(火) 17:52:34.38 ID:GG8sVi5+0
医者「どうも初めまして。君達がめぐちゃんから紹介があった子たちですね?」

翠&紅&雛&雪「「「「よろしくお願いしまーす!!!!」」」」

水銀燈「……」

医者「えーと、黒服の子が今回、スキャンをしてもらいたいと聞いてますが」

水銀燈「……」

真紅「ちょっと、何ふて腐れてるのよ水銀燈? 愛想良くしなさいな」

翠星石「薔薇乙女は媚を売ってナンボですよ」

水銀燈「こんな状況でテンションあがるわけないじゃない……」

ジュン「気持ちは分からんでもないが、さっさとスキャンされて来い水銀燈」

水銀燈「わ、分かってるわよ……」

医者「それじゃ、お連れの方達はこちらの部屋でお待ち下さい」

翠星石「はいですぅ」

医者「水銀燈さんはこちらへどうぞ」

水銀燈「……」


56 :以下、名無しにかわります:2010/06/01(火) 17:54:27.95 ID:GG8sVi5+0
医者「では撮りますね。はい! いちたすいちは!?」

水銀燈「に!」

医者「ま、顔の表情はスキャンに写らないんですけどね」

水銀燈「!?」

医者「お疲れ様でした。今からスキャン結果をCGで構築しますので、隣の部屋でしばらくお待ちください」


57 :以下、名無しにかわります:2010/06/01(火) 17:55:41.24 ID:GG8sVi5+0
水銀燈「……」

真紅「あら早かったじゃない水銀燈。もう終わったの?」

水銀燈「まあね。結果発表まで、ここで待ってろ……て言われたわ」

翠星石「スキャンってどんな感じだったですぅ?」

雛苺「痛くなかった?」

水銀燈「別に」


58 :以下、名無しにかわります:2010/06/01(火) 17:57:36.34 ID:GG8sVi5+0
雪華綺晶「……むしゃむしゃ」

水銀燈「それ? 何を食べてるのよ雪華綺晶?」

雪華綺晶「この部屋に置いてあった人体模型君の腎臓です。待ってる間は、ご自由におくつろぎ下さいとのことでしたので」

水銀燈「フリーダムにも程があるわよ! 誰かこの末っ子を止める人はいなかったの?」

雛苺「ヒナは目が見えないのから何も分からないの」

ジュン「すまん、僕達はここの蔵書の内容にのめり込んでいた」

真紅「人体構造カラー事典なのだわ」

翠星石「性器の各部分の医学的な名称を覚えるのに夢中だったですぅ」

水銀燈「中学生か!」

ジュン「中学生だも―ん」


59 :以下、名無しにかわります:2010/06/01(火) 17:59:11.20 ID:GG8sVi5+0
医者「お待たせしました。結果が出ましたよ」

真紅「わぁい」

水銀燈「何が『わぁい』よ」

雛苺「それで水銀燈のお腹の中にヒナのお目目はあったの!?」

医者「結論から言うとありませんでした」

雪華綺晶「あら」

翠星石「ちっ!」

水銀燈「ほら見なさい。だから言ったでしょ、私は食べてないって……」


60 :以下、名無しにかわります:2010/06/01(火) 18:01:13.69 ID:GG8sVi5+0
医者「その代わりと言っては何ですが、木の根や樹皮、カエルやネズミの小骨などの未消化物がばっちり映ってます」

水銀燈「!?」

医者「ロクなもん食べていませんね」

水銀燈「お、大きな声でそんなこと言わないでよぉ!!」

翠星石「この飽食の日本にあるまじき悲惨な食生活ですね」

医者「他の所見としましては、翼に骨折していたような痕、さらに顎の付け根にヒビのようなものが発見されました」

水銀燈「ッ!」

医者「昔、頭部や翼に強い衝撃を受けたことがあるようですね」

真紅「ボロボロじゃない」

雛苺「かわいそうなの水銀燈」

水銀燈「どっちもあんたらに昔やられたトコなんだけど」


61 :柿崎めぐの病室:2010/06/01(火) 18:08:12.15 ID:GG8sVi5+0
めぐ「あ、お帰りなさい。どうだった?」

ジュン「残念ながら……」

めぐ「そう、水銀燈のお腹の中には無かったの。骨折り損だったわね」

水銀燈「なんで、めぐまでがっかりしてんのよ。私の濡れ衣が晴れたんだから少しは喜んで頂戴」

雪華綺晶「けれども、これで八方ふさがりなのも事実」

雛苺「早く光を取り戻したいのよ」

真紅「ここにいつまでもタムロしていてもしょうがないし、一旦、家に帰りましょうか」

めぐ「え、もう帰っちゃうの?」

翠星石「また来るですよ。あの先生から本(人体事典)も借りちゃいましたから、いずれ返さないといけないですし」

水銀燈「借りたの!? その本」


62 :桜田家:2010/06/01(火) 18:15:57.68 ID:GG8sVi5+0
ジュン「ただいまぁ……」

のり「みんなどこ行ってたの!? 学校から帰って来たら、誰もいないからお姉ちゃん心配で……!?」

真紅「ごめんなさい、のり。書き置きをするのを忘れていたわ」

翠星石「緊急事態だったのです」

のり「緊急事態?」

ジュン「雛苺の両目が行方不明なんだ」

のり「両目?」

雛苺「何も見えないのよ~」

のり「グロッ!! ちょ、ヒナちゃん、グロ過ぎるわよ! その顔!」


63 :以下、名無しにかわります:2010/06/01(火) 18:19:52.80 ID:GG8sVi5+0
雪華綺晶「いろいろと探したのですが見つからないのです」

真紅「由々しき事態なのだわ」

のり「それもそうだけどビジュアル的にヤバ過ぎるわヒナちゃん!」

雛苺「うゅ?」

のり「カルコブリーナに匹敵するレベルのトラウマになりそう!」

ジュン「確かにいつまでも目玉無しってのもなぁ。義眼でも入れるか?」

雛苺「ぎがん?」

真紅「そうね。ドール用の目玉を入れたら、取り敢えずは良いんじゃないのかしら?」

翠星石「上手くいけば視力も戻るかもしれないですぅ」

ジュン「本当の目玉探しにも時間がかかりそうだし、その方がいいだろうな。帰ってきてすぐだが、また出かけるか」

雪華綺晶「何処へ?」

真紅「槐のドールショップよ」


64 :EnjuDoll:2010/06/01(火) 18:36:16.38 ID:GG8sVi5+0
蒼星石「ねぇ~、マスターこれ買ってよ! これ買ってよぉ~!」

一葉「珍しく買い物について来ると言うから何かと思えば、こういうことだったのか。帽子なら、この間も買ったろう?」

蒼星石「これ槐先生の新作なんだよ。 ねぇ、いいでしょう?」

一葉「駄目だ。見るだけだと言うから、このドールショップに寄ったんだ」

蒼星石「やぁだぁああ! ねえ、買って! 買って! 買ってよぉぉぉぉ~」

一葉「床に転がってダダをこねるのはよしなさい。いつまでも赤ん坊じゃあるまいし」

蒼星石「買ってくれなきゃ、やだやだやだ!」

一葉「まったく……起きなさい。帰るんだ蒼星石」

蒼星石「やだやだやだ! 買ってくれるまで起きないもん!!」


65 :以下、名無しにかわります:2010/06/01(火) 18:37:29.49 ID:GG8sVi5+0
蒼星石「買って! 買って! 買って! 買っ……」

ジュン「何やってんだ……? お前?」

蒼星石「ッッ!?」

一葉「おお、桜田君、久しぶりだね、元気かい?」

ジュン「はい、こちらこそ、お久しぶりです。結菱さんこそ、お元気そうですね」

蒼星石「や、やあ……! こんにちは! ジュン君!! それにみんな!」

ジュン「……」

翠星石「……」

真紅「……」

雛苺「……」

雪華綺晶「……」



67 :以下、名無しにかわります:2010/06/01(火) 18:44:13.86 ID:GG8sVi5+0
一葉「どうだね、ここで会ったのも何かの縁。一緒にお茶でも……」

蒼星石「ああっと!? マスター! お薬の時間です! お薬!! 早く家に帰らないと!!」

一葉「いや、しかし帽子を買うまで帰らないと……」

蒼星石「僕にとって一番大切なのはマスターの命ですから! さ、お早く!!」

一葉「それに薬なんて……」

蒼星石「じゃ、そういうわけだから! ごめんね、みんな! また今度!!」

ジュン「……」

翠星石「……」

真紅「……」

雛苺「……」

雪華綺晶「……」


68 :以下、名無しにかわります:2010/06/01(火) 18:45:35.10 ID:GG8sVi5+0
ジュン「逃げたな」

真紅「脱兎のごとく出て行ったわね」

翠星石「蒼星石……」

雛苺「ヒナの両目が無いことにも気付かないくらい、あわててたの」

雪華綺晶「見てるこっちが恥ずかしかったですわ」

ジュン「馬鹿のことは放っておいて、義眼探しだ」

翠星石「槐か薔薇水晶を呼ぶです。真紅」

真紅「分かってる、今カウンターの呼び鈴を鳴らしたわ」


69 :以下、名無しにかわります:2010/06/01(火) 18:49:47.19 ID:GG8sVi5+0
薔薇水晶「いらっしゃいませー……て、あなた達ですか……」

真紅「『あなた達ですか』とは御挨拶ね。今日の私達はまぎれもなく客よ」

翠星石「雛苺の目玉を買いに来たのです」

雛苺「うゅ~」

薔薇水晶「目玉? ……無くしたのですか? どうして」

ジュン「それが分かれば苦労はしないさ。取り敢えず代替品を探しに来たんだ。売り物を見せてくれないか」

薔薇水晶「……ドール用のアイパーツはこちらです」


70 :以下、名無しにかわります:2010/06/01(火) 18:51:51.98 ID:GG8sVi5+0
ジュン「うげっ、思ったより値段が高いなこりゃ……」

薔薇水晶「お父様入魂の逸品ですから」

ジュン「なあ、雛苺。片目だけでもいいよな?」

雛苺「えぇ~?」

ジュン「お金が足りないんだよ」

真紅「でも、片っぽだけ穴空きと言うのもアレなのだわ」

薔薇水晶「眼帯で隠します? 私と同じデザインのなら売っていますが」

ジュン「いや、もはや眼帯を買うお金すら残らないんだ」

雪華綺晶「では私と同じ方式で、その辺の草か何か適当なもので誤魔化しますか」

翠星石「そうするしかないですね」

雛苺「しかたないの。片目でいいから早く目玉を入れてなの」


71 :以下、名無しにかわります:2010/06/01(火) 18:53:27.37 ID:GG8sVi5+0
ジュン「いろいろ種類があるんだけど、どれがお勧め?」

薔薇水晶「写輪眼、緋の眼、遺体(TURBO)の眼、などが人気です」

雛苺「ふつうのでいいのよ……」

ジュン「じゃ、これで」

薔薇水晶「毎度あり」

ジュン「早速ここで装備していくか? 雛苺」

雛苺「もちろん!」

ジュン「右目に入れるぞ。これでどうだ?」

雛苺「おおお?」

真紅「どう? 雛苺?」

雛苺「見える! 見えるの!!」

翠星石「これで一安心ですね」

薔薇水晶「しかし自分の眼ではありませんから……いずれ見えなくなるはずです」

真紅「根本的な解決のためには、雛苺の眼を見つけないとね」


72 :以下、名無しにかわります:2010/06/01(火) 18:56:51.72 ID:GG8sVi5+0
巴「……あ、やっぱり桜田君だ」

ジュン「へ?」

巴「ああ、やっぱり桜田君だ。お店の外から桜田君っぽい人が見えたから……」

ジュン「柏葉、ちょうど良かった。お前に言っとかないといけないことが」

雛苺「トゥモエーーーー!!」

巴「あらあら雛苺……て、キャーーーーーッ!! 目が! 目がぁぁっ!!」

真紅「ムスカみたいな声を出していないで落ち着くのだわトモエ」

翠星石「実はですね……」


73 :以下、名無しにかわります:2010/06/01(火) 18:58:22.38 ID:GG8sVi5+0
巴「カタツムリを食べたら寄生虫がいたみたいで……
  その寄生虫が雛苺の眼に細工か何かしたから、誰かがその目玉を持って行ったですって!?」

ジュン「一息でまとめられるとカオスだな」

翠星石「でも嘘は入ってないですよ、多分」

真紅「ねえトモエ、あなたのお金でもう一つ義眼を買ってあげられない?」

巴「そうしてあげたいのはやまやまなんだけど、私も今月お小遣いピンチだし」

雛苺「トモエ~……」

巴「泣かないで雛苺。代わりにこれをあげるわ」

雛苺「ふゅ? なにこれ?」

ジュン「竹刀の鍔……」

巴「これをゴム紐で止めて眼帯代わりに使って、雛苺」

雛苺「うん! ありがとうなの!」


75 :桜田家:2010/06/01(火) 19:02:15.81 ID:GG8sVi5+0
ジュン「そんなこんなで、帰りが遅くなった上に雛苺が随分と武骨な感じになったが……
    視力も何とか片方は戻ったし、日常生活には問題無い。多分」

のり「まるで柳生十兵衛みたいよ、ヒナちゃん!」

雛苺「うぃ!!」

翠星石「トモエも、両目を探してくれるそうです」

のり「それは助かるわね。きっとすぐ見つかるわ」

真紅「だといいのだけれども」

のり「あれ? 雪華綺晶ちゃんは?」

真紅「薔薇水晶と眼帯談義に花を咲かしていたから、置いて来たのだわ」

翠星石「随分と盛り上がっていたですぅ」

ジュン「淡々と話しあっていただけのように見えたが、盛り上がっていたのか?」

真紅「二人だけに通じる世界でもあったんでしょ」

のり「なにはともあれ、みんなお腹すいたんじゃない? すぐ夕飯の支度できるからね」

翠星石「分かったで―す」

ジュン「それまで部屋で休むか」


77 :以下、名無しにかわります:2010/06/01(火) 19:13:04.49 ID:GG8sVi5+0
雛苺「うゅ~。疲れたから、ちょっと鞄で寝るの」

真紅「すぐにご飯だと言うのに仕方のない子ね」

雛苺「ご飯ができたら起こしてね」

鞄「ガサガサ……」

雛苺「!?」

翠星石「どうしたです? チビチビ?」

雛苺「ヒ、ヒナの鞄の中で何かゴソゴソしてるの」

翠星石「ベリーベルではないのですか?」

雛苺「ベリーベルは今、里帰り中だからちがうわ」

真紅「じゃあ、ゴキブリじゃないの? 鞄の中でお菓子とか食べ散らかすから」

ジュン「僕の部屋でゴキブリだなんて冗談じゃないぞ!!」


78 :以下、名無しにかわります:2010/06/01(火) 19:13:40.65 ID:GPw0u31K0
どこに里帰りだよ


79 :以下、名無しにかわります:2010/06/01(火) 19:15:44.29 ID:GG8sVi5+0
雛苺「うぅ……怖いのよ。翠星石、開けてぇ~」

翠星石「ち、しょうがないですねぇ、鞄ぐらいで……」

鞄「……はよせな!」

雛苺「!?」

真紅「『はよせな』!?」

翠星石「うおおお!? マジで何かいるです! チビ人間! タモ網を用意するです!!」

ジュン「分かった!」

翠星石「よーし! 開けるですよ! きっと飛び出してくるから、絶対に逃がすなですぅ!」

ジュン「準備オッケーだ!!」

翠星石「いち、にぃのぉ! さんッッ!!」


80 :以下、名無しにかわります:2010/06/01(火) 19:18:40.79 ID:GG8sVi5+0
+     ___          f`‐-、 二_‐-_
     /,、┬,、 \ ╋    ぐ ^ -、 ヽ._     二 _r-、_
 十  |: |‐●‐|  ::|    ぐ る ニニ-\ ⌒Y´ ̄` _, -―┘+
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  / \___/nmヾ ん    ̄― /    ̄ /二  ̄ -
 //    リ  l | / ,,ノ l |    + / ̄ ̄ ̄\{ -  ̄
 f`― - く   !/_/ /       |       ::|l
  ^`ー-、_,、_/―'' +    __/,|      .:::|.|
    ノィ!    lトミ        ≡ィ \___/lトミ


翠星石「ほああああああああっーーーーー!?」

ジュン「なんだよコレ!? なんだよコレーーー!?」

真紅「目玉? 目玉のおやじ!? それも二匹!?」

雛苺「き、気持ち悪いの!!」

右目「ほ、ほら見ろ! やっぱり滅茶苦茶にヒかれちゃってるじゃないの! オードリー!!」

左目「で、でもイングリット姉さんだってノリノリだったじゃない! 友好の挨拶のためには踊りが一番だって……」

翠星石「いや、しゃべ……!? 目玉が喋って? いや、いやあああああ!!」


81 :以下、名無しにかわります:2010/06/01(火) 19:21:29.08 ID:GG8sVi5+0
真紅「あ、あなた達は何者……て言うか、もしかして!?」

翠星石「いやあああ! きもっっ!! きもぉぉぉぉぉ!!」

ジュン「ちょっと落ち受け翠星石! うるさい」

右目「そ、そうです落ち着いて下さい! 翠のおば様!」

左目「私達は怪しい者ではありません!」

真紅「怪しさしか感じさせないフォルムでよく言うわね」

雛苺「ひょ、ひょっとして二人は……ヒナの?」

左目「ひょっとしなくても私達はあなたの両目です。お母様」


82 :以下、名無しにかわります:2010/06/01(火) 19:23:48.32 ID:GG8sVi5+0
雛苺「おかあさま?」

右目「はい。私達はお母様から生まれました。私はイングリット」

左目「私はオードリー」


+     ___          f`‐-、 二_‐-_
     /,、┬,、 \ ╋    ぐ ^ -、 ヽ._     二 _r-、_
 十  |: |‐●‐|  ::|    ぐ る ニニ-\ ⌒Y´ ̄` _, -―┘+
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 f`― - く   !/_/ /       |       ::|l
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    ノィ!    lトミ        ≡ィ \___/lトミ
       ↑                ↑
     イングリット           オードリー


ジュン「マ、マジかよ……」


83 :以下、名無しにかわります:2010/06/01(火) 19:27:18.21 ID:GG8sVi5+0
翠星石「ほ、本当に……本当に本当の本当なのですか」

右目「本当に本当の本当です。翠のおば様」

真紅「で、でもどうやって生まれたっていうの? あなた達は」

左目「それはですね、紅のおば様……」

翠星石「ちょ、ちょーっと本題に入る前に、さっきからその『おば様』っての何とかならないですか?」

左目「お母様のお姉様ですから、おば様ですが……変ですか?」

翠星石「変……ではないですが……」

ジュン「今は細かいことを言っている場合じゃないだろう翠星石」

翠星石「う……」

右目「?」

雛苺「そのままでいいから、早く話をしてなの」

左目「は、はい、えーとですね。お母様はカタツムリ(オカモノアラガイ)を食べましたよね」


85 :以下、名無しにかわります:2010/06/01(火) 19:32:01.75 ID:GG8sVi5+0
雛苺「う、うん。カタツムリの中にレンコンロリデンドロビウムがいたのよ」

ジュン「レウコクロリディウム」

右目「はい。カタツムリの中にレウコは……二匹いました。それがお母様の眼球に移動しまして、私、イングリットと」

左目「私、オードリーが誕生したのです。ポロっと」

翠星石「ポロっと……て」

右目「生まれてすぐの私達は、オタマジャクシみたいな状態だったので……
   手足とかがきちんと揃って、体が落ち着くまで安全な場所に避難していたのです」

真紅「それで、今まで鞄の中に潜んでいたというわけね」

左目「はい。驚かしてしまい、どうもすいません」

ジュン「産まれ立てにしては随分と僕らの事情に詳しいが」

右目「眼球と一緒に、お母様の記憶情報もある程度引き継いでいますので」

真紅「で、どうやったら二人は雛苺の目玉に戻ってくれるの?」

右目「そ、それは……」

左目「わ、分かりません。すいません、紅のおば様」


87 :以下、名無しにかわります:2010/06/01(火) 19:33:29.30 ID:GG8sVi5+0
翠星石「どこぞの三国志だか戦国の武将みたいに食べればいいんじゃないですか?」

右目「!?」

真紅「それもそうね」

左目「そ、そんな!」

雛苺「うゅ~! それで元に戻るのなら……」

右目「た、短慮はおやめ下さい! お母様! 食べたからって戻る保証はありません!」

左目「それに不味いですから! 私達!!」

ジュン「カタツムリを生で食べるような相手に、その命乞いは通じないだろ」

雛苺「むむむ……?」

翠星石「どうするです? 雛苺、一か八か食べちゃうですか?」

真紅「それともこのイングリットとオードリーだかの手足を切り落として目玉に加工して眼窩に戻してみる?」

右目「ひぃぃぃ!」

左目「なんだか恐ろしいことを平然と相談してらっしゃる!!」


88 :以下、名無しにかわります:2010/06/01(火) 19:35:55.48 ID:GG8sVi5+0
右目「慈悲を! お慈悲を! お母様!」

雛苺「うーーん……」

左目「お願い、後生ですから」

雛苺「……そうだ!」

翠星石「っ?」

雛苺「今日はつかれちゃったから、明日かんがえるの」

真紅「ちょ……!!」


のり「みんなーーー、ごはんよーーー!」


雛苺「ほら、のりも呼んでいるのよ! イングリットとオードリーも食べる?」

右目「いえ、私とオードリーはもう、物を食べたりしません」

左目「たまに霧吹きででも水をかけてもらえれば充分です」


89 :以下、名無しにかわります:2010/06/01(火) 19:37:44.97 ID:GG8sVi5+0
ジュン「おい、雛苺、いいのか? 本当に?」

雛苺「いいのよ!」


のり「みんなーーー? ご飯できったてばーーー」


雛苺「はいなのー! ほら、早くいかないと怒られちゃうの。イングリットとオードリーはヒナの鞄でおとなしくしててね」

右目「は、はい! お母様」

左目「勿論です!」

ジュン「……」

翠星石「ま、チビ苺がそう言うのなら仕方ないですね」

真紅「目玉の居所がはっきりしただけでも良しとしましょうか」


94 :そして翌日:2010/06/01(火) 20:52:57.96 ID:GG8sVi5+0
右目「お母様! こっちこっちーー!」

雛苺「む~! 今度こそ捕まえるの!!」

左目「きゃはは、くすぐったい~!!」

ジュン「一晩経ったら、こうなってしまった……か」

真紅「予想はできていたけど」

翠星石「全く、人の気も知らず朝から元気な事ですぅ」

水銀燈「ちょっと邪魔するわよぉ」

真紅「水銀燈?」

水銀燈「昨日のあれから、どうなったか気になったから様子を見に来たんだけど……どういうことよ? これぇ?」

ジュン「実はだな……」

水銀燈「盗まれたとかではなく、目玉が勝手に動き出していたと。それで雛苺は母親気分で、あの調子というわけね」

真紅「まあね」


95 :以下、名無しにかわります:2010/06/01(火) 20:54:11.02 ID:GG8sVi5+0
雛苺「水銀燈!?」

水銀燈「……」

雛苺「ほら、二人とも水銀燈おばさんよ! あいさつして」

水銀燈「おば……っ!?」

右目「初めまして銀のおば様! 私はイングリット!」

左目「初めまして! 私はオードリー!」

水銀燈「……」

雛苺「よくできましたなの!」

水銀燈「イングリだかモングリだか知らないけど目玉達……というよりも雛苺、あなたに話があるわ」

雛苺「なぁに?」


96 :以下、名無しにかわります:2010/06/01(火) 20:55:23.82 ID:GG8sVi5+0
水銀燈「早く、この子達を自分の目玉に戻しなさい」

雛苺「ほ、方法が分からないのよ……」

水銀燈「嘘おっしゃい。食べるなり、直接、目の穴にハめるなり、いくらでも、やりようはあるでしょ」

雛苺「う……でもぉ……」

水銀燈「いつまでも、不様な顔をそのままにしておくなって言ってるの。
    いいこと? 私達の体は私達の物だけではないのよ、お父様の英知の結晶が込められている」

雛苺「むぅ?」

水銀燈「治るのなら治せる内に早く元の姿になりなさい。ジャンクのままでいることは薔薇乙女の美意識に反する」

真紅「私の腕を引っこ抜いた誰かさんの発言とは、とても思えない優しい言葉ね」


98 :以下、名無しにかわります:2010/06/01(火) 20:56:59.90 ID:GG8sVi5+0
水銀燈「……これは一応、雛苺あなたのためを思っての忠告でもあるのよ。
    あまりにも長い間、目玉を離し続けていたら、たとえ元は自分のだとしても戻せなくなるかも」

雛苺「……!?」

水銀燈「さあ!」

雛苺「い、いやなの!」

水銀燈「雛苺ッッ!!」

雛苺「ど、どなったって怖くないのよ! ヒナはお母さんだもん! お母さんは怖がったりしないのよッ!!」

水銀燈「!」

右目「お母様」

左目「……」

雛苺「大丈夫よ! 水銀燈おばさんは顔は怖くても本当は優しいの。ヒナ達の事をちょっとおどかしているだけなんだから」

水銀燈「……ちっ!」

雛苺「す、水銀燈?」

水銀燈「帰る」


99 :以下、名無しにかわります:2010/06/01(火) 20:58:16.01 ID:GG8sVi5+0
水銀燈「……」

翠星石「水銀燈……」

水銀燈「なによ?」

真紅「ありがとう」

水銀燈「感謝されるようなことをした覚えは無いわ」

真紅「いいえ、あなたが雛苺に話したことは私達が昨日にでも、はっきりさせておかなければいけないことだった」

水銀燈「その通りよ。もう手遅れだわ。たった一晩で雛苺に母性が出来てしまった」

真紅「……」

水銀燈「一瞬、ほんの一瞬だけど、雛苺があの目玉達を守ろうとした時、私は雛苺に気圧されてしまった」

真紅「!?」

水銀燈「それだけの覚悟を雛苺は決めてしまっている」

翠星石「チビ苺がそこまで……?」

水銀燈「私は手を引く。雛苺がもうどうなろうと知らないわよ。あとは、あんた達が責任もってなんとかしなさい」


100 :以下、名無しにかわります:2010/06/01(火) 20:59:28.79 ID:GG8sVi5+0
真紅「行っちゃった……」

ジュン「なんだかんだで本気で雛苺の事を心配してくれてたみたいだな」

翠星石「やれやれ、いつもながら含羞のお人ですぅ」

真紅「……雛苺」

雛苺「いや!」

真紅「まだ何も言ってないでしょ」

雛苺「水銀燈と同じことを言うつもりなのよ!」

真紅「……」

雛苺「いくら真紅や翠星石の言うことでも、それだけは聞けないの!」

翠星石「ですが……」

雛苺「出てって! みんな出てって!!」


101 :以下、名無しにかわります:2010/06/01(火) 21:07:14.76 ID:GG8sVi5+0
真紅「……追い出されてしまったのだわ」

翠星石「すごい剣幕だったです。水銀燈が気圧されるのも納得です」

ジュン「僕まで追い出されちゃったよ。僕の部屋なのに……」

真紅「しかし、これは本当にまずいわね」

翠星石「ええ……」

真紅「それに見た? 雛苺、あれだけ興奮しながらも泣いてはいなかった」

ジュン「ん? そう言えば……いつもはちょっとのことですぐ泣くのに」

真紅「親の涙が子供を不安にさせることを本能的に理解しているのよ」

翠星石「いくら子供が出来たからとはいえ、たった一晩で強くなり過ぎです……」


102 :以下、名無しにかわります:2010/06/01(火) 21:12:49.08 ID:GG8sVi5+0
右目「お母様? 良かったんですか? おば様達やジュンおじさんも困っていましたよ」

雛苺「あの人たちはイングリットとオードリーに死ねって言ってるの! そんなの許せないんだから」

左目「でも、このままでは、いずれお母様から光が失われて……」

雛苺「いいの! ヒナには、この光よりもイングリットとオードリーの方が大事なの!!」


103 :以下、名無しにかわります:2010/06/01(火) 21:19:07.88 ID:GG8sVi5+0
雪華綺晶「……失礼します。紅薔薇のお姉様」

真紅「雪華綺晶!?」

ジュン「水銀燈といいお前といい、勝手に人の家に上がってくるなよな」

雪華綺晶「緊急事態ですわ」

翠星石「何事です? 雛苺の目玉のことなら……」

雪華綺晶「イングリットとオードリーの事ならもう知っています。さっき、黒薔薇のお姉様とすれ違った時に聞きました」

真紅「あらそう。じゃあ、そっちの緊急事態って?」

雪華綺晶「nのフィールドに『穴』が空きました。ピンクのお姉様の目玉の件と全く無関係ではないと思われます」

翠星石「穴? 急に何を言い出すです?」

真紅「どういうこと?」

雪華綺晶「口では『穴』としか説明できません。一度、現物を見てもらわないと。黒薔薇のお姉様も現場に向かっています」


104 :nのフィールド:2010/06/01(火) 21:23:47.11 ID:GG8sVi5+0
水銀燈「真紅、来たわね。まさか、こうもすぐまた会うことになるとは思わなかった」

真紅「私もよ。それより、問題の『穴』って?」

雪華綺晶「あそこです」

ジュン「どこにも穴なんて空いてないように見えるが」

雪華綺晶「地面ではありません。空中に空いてます」

翠星石「空中にぃ?」

ジュン「もしかして……あの黒い点か?」

雪華綺晶「そうです」

真紅「もっと近づいてみないと何が何だか分からないわ」

水銀燈「命が惜しければ近づくんじゃなくてよ真紅」

真紅「ッ?」


105 :以下、名無しにかわります:2010/06/01(火) 21:28:54.44 ID:GG8sVi5+0
水銀燈「あの穴はブラックホールみたいなものよ。ただし、吸引力は皆無に等しい」

真紅「……」

水銀燈「しかし、あの穴に触れたり、重なった物体は問答無用で消滅させられる」

雪華綺晶「本当ですか黒薔薇のお姉様? 私でもそこまで、この穴の素性は分かりませんでした」

水銀燈「別に私が看破したわけじゃないわよ。こいつが教えてくれたの」

ラプラス「どうも。私です」

真紅「ラプラスの魔!!」

雪華綺晶「あなたまでここに……?」

ラプラス「nのフィールドに異常を感知したものですから」


107 :以下、名無しにかわります:2010/06/01(火) 21:34:58.02 ID:GG8sVi5+0
水銀燈「で、あの穴の詳細についても、教えてくれるんでしょうね? 末妹達が到着するまで待つって約束だったけど」

ラプラス「勿論ですとも。では、まず一番大事なことから教えましょう」

ジュン「一番大事なこと?」

ラプラス「それはあの穴の名前です」

真紅「名前なんてどうだっていいわよ。ただの便宜的なものでしょ」

ラプラス「そうかもしれませんし、そうではないのかもしれません」

翠星石「もったいぶってないで、さっさと言えです!」


108 :以下、名無しにかわります:2010/06/01(火) 21:39:43.20 ID:GG8sVi5+0
ラプラス「あれの名前は『閉じた瞳』と言います」

雪華綺晶「閉じた……?」

翠星石「瞳ぃ!?」

ジュン「どこが『閉じ』てるんだよ? 穴だから『開い』てるんじゃないのか」

真紅「いや、そういうことじゃないのだわジュン」

水銀燈「『閉じた瞳』……。そうか、だからnのフィールドに」

ラプラス「流石に紅と黒のお嬢さんは賢い。名前というものもまんざら、ないがしろにはできませんね」

ジュン「おい? お前達だけで何を勝手に納得してるんだよ」


111 :以下、名無しにかわります:2010/06/01(火) 21:45:53.63 ID:GG8sVi5+0
真紅「開いた瞳は現実を写し、閉じた瞳は夢を写す」

水銀燈「そして得てしてnのフィールドは夢を介し、物を写すものに出口を開く」

翠星石「ちょっと待てです。てことは『閉じた瞳』ってのは何かの比喩ではなく本当に誰かの目ん玉って事ですか?」

ラプラス「その通りです。そしてその誰かというのは……」

雪華綺晶「……まさか」

ジュン「雛苺? え? でも、あいつの目玉は二つとも……」


112 :以下、名無しにかわります:2010/06/01(火) 21:52:19.40 ID:GG8sVi5+0
ラプラス「開いた瞳は目に見えますが、閉じた瞳は目で見えません。そういうことです。
     だから、あの『穴』は目に見えない。一切の光すら削り取る黒い点となる」

ジュン「いや、そういうことですって言われても……まだ僕には何がなんだか。開いていようと閉じていようと瞳は瞳だろ?
    なんでイングリットとオードリーがいるのに、ここにまた雛苺の瞳があるんだ?」

真紅「問題はそこよ。イングリットとオードリーは……
    雛苺の目玉を受け継いで生まれたと言っていたけど、彼女の目玉を全て受け継いだわけではない」

水銀燈「何故か、閉じた瞳だけが、ここに取り残されている」

翠星石「でも、チビ苺の眼窩から、どうしてこんなところまで離れて?」


113 :以下、名無しにかわります:2010/06/01(火) 21:57:44.08 ID:GG8sVi5+0
蒼星石「これは、雛苺というよりも、イングリットとオードリーを問いただす必要があるね」

翠星石「うわぁお!? そ、蒼星石!? いつの間に」

蒼星石「そんなことはどうでもいい! 今はこの『閉じた瞳』を何とかするのが先決だ」

水銀燈「確かに。普通は夢から醒めれば開かれるはずの『閉じた瞳』がここにあり続けるのは危険よ」

真紅「そのうち成長して、本当のブラックホールになりかねない」

蒼星石「雛苺の目玉から生まれたイングリット達なら『閉じた瞳』についても何か知っているはずだ」

翠星石「思い返してみれば……確かに、あいつら何かまだ隠し事しているような素振りがあったかもしれないです」

蒼星石「決まりだね。よし、僕が尋問してこよう! 君達は雛苺に甘過ぎるから」

ジュン「お、おい蒼星石。何をそんなに張り切ってるんだよ」

蒼星石「昨日はみっともない姿を見られちゃったからね。ここらで汚名挽回しないと! それじゃ行ってくる!!」


114 :以下、名無しにかわります:2010/06/01(火) 22:02:05.74 ID:GG8sVi5+0
翠星石「ああ……! 行っちまいやがったですぅ」

真紅「汚名を挽回してどうするのよ」

雪華綺晶「今回の蒼薔薇のお姉様は、なんかダメダメですね」

ジュン「あいつはもういない者として考えろ。もしくはΖガンダムのジェリドだと思え」

水銀燈「で、どうするの? 蒼星石を追わなくていいの?」

雪華綺晶「それもそうですが、この『閉じた瞳』を見張る人も必要かと」

真紅「不測の事態が起きないとも言い切れないしね」

水銀燈「じゃあ、こうしましょ。翠星石と真紅と人間は蒼星石を追いかけて。私達はここに残る」

ジュン「分かった。行くぞ真紅、翠星石」

真紅「ええ」

翠星石「はいです」


115 :桜田家:2010/06/01(火) 22:08:48.41 ID:GG8sVi5+0
雛苺「はい、ご飯なのよ! めしあがれ~」

右目「わぁい! でも私達はご飯いらないんですってばぁ」

雛苺「オママゴトだからこれでいいの」

左目「そうよ、イングリット姉さん! 雰囲気を楽しまなきゃ粋じゃないわ」

右目「まさかオママゴトで粋を問われるとは思わなかったわオードリー」

左目「むしろ、本当の母子でオママゴトをやっちゃうとも思わなかったわイングリット姉さん」

雛苺「でも、楽しいでしょ?」

左目「ええ、もちろん!」

蒼星石「お楽しみのところ悪いけど、オママゴトは終わりだよ雛苺。それに目玉の子供達」

右目「え?」

左目「あ、あなたは?」

雛苺「あ、パパ! お帰りなの~」

右目「なんだパパか」

蒼星石「パパじゃない!」


117 :以下、名無しにかわります:2010/06/01(火) 22:12:59.34 ID:GG8sVi5+0
蒼星石「今、nのフィールドで『閉じた瞳』がずっと残っている」

雛苺「とじたひとみ? 黒木瞳の親戚なの?」

右目「……!」

左目「……!」

蒼星石「なるほど、その反応。雛苺は何も知らないと見える。しかし、イングリットとオードリーは何か隠しているね」

雛苺「な、何を言ってるのよ蒼星石! ヒナの子は隠し事やウソなんかつかないのよ!
   そんなこと言って、ヒナの子達をいじめたりしたら、いくら蒼星石でも……」

蒼星石「いくら僕でも……?」

雛苺「許さないんだから!!」


118 :以下、名無しにかわります:2010/06/01(火) 22:16:51.56 ID:GG8sVi5+0
蒼星石「ッ!?」

雛苺「苺わだち! 蒼星石を捕まえて!!」

蒼星石「苺わだちがこんなに早く、遠くまで攻撃できるなんて……! だが、そんなもの! 庭師の鋏の前では無力だ!」

雛苺「うぅ……」

右目「お母様!?」

雛苺「だいじょうぶ! 心配しないで! イングリットとオードリーは絶対に……、絶対にヒナが守るから!!」

左目「お母様……」


119 :ナレーション:2010/06/01(火) 22:25:49.15 ID:GG8sVi5+0
怒りという感情の昂ぶりで雛苺の攻撃力がアップしたのは確かである。
しかし、それでも蒼星石との実力の差を覆すほどのものではなかった。

戦ううちに、雛苺の左側に死角ができていることに勘付いた蒼星石は容赦なくそこを攻める。慈悲は無い。
一方の雛苺も、このままでは負けてしまうことに既に気付いていた。

真紅と出会って以降の雛苺の戦いには、どこか『無欲』……いや、『甘え』と言い換えてもいい感情が存在した。
自分が負けても、その魂は真紅に受け継がれるから、自分の敗北は無意味にはならないという考えである。

しかし、今は違う。
自分の敗北がイングリットとオードリーの死に繋がる。負けられない戦いではない。負けてはいけない戦いだ。
今までは自分が負けても、自分よりも強い真紅が自分を受け継いでくれると考えていた。

しかし、今は違う。
自分よりも弱い存在が、雛苺に負けることを許してくれない。
雛苺は、雪華綺晶のような恐ろしく強大な敵との戦いからも逃げ出すことは無かった。
誰にも言わなかったが、内心それを小さな誇りとも思っていたものだった。

しかし、今は違う。
自分よりもはるかにか弱い存在を抱えたことが、雛苺自身に自分でも思いもよらない行動を選択させた。


122 :桜田家:2010/06/01(火) 22:39:10.44 ID:GG8sVi5+0
蒼星石「……」

ジュン「蒼星石!? うわ! 僕の部屋が滅茶苦茶じゃないか!?」

翠星石「蒼星石! お前だけですか? 雛苺はどこです? まさか……」

蒼星石「逃げられたよ」

真紅「雛苺が……逃げた?」

蒼星石「まさか雛苺が逃げるとは思わなかった。でも、これはアリスゲームとは違うからね、逃げるのも当然アリだ」

ジュン「……」

蒼星石「なんでもかんでもアリスゲームに準じて処理しようとした僕のミスだ」


123 :ナレーション:2010/06/01(火) 22:44:14.05 ID:GG8sVi5+0
窮して、nのフィールドに逃げ込んだ雛苺。
イングリットとオードリーを右腕で抱え、風のように走る。行き先は分からない。ただ、遠くへ。

今の雛苺を支配している感情は、かつて真紅と出会い、戦った時と同じである。
柏葉巴を誰にも渡したくないと思っていた時の感情と同じである。しかし、雛苺はそれに気付いていない。

それでも無意識のうちに彼女の左手は、眼帯がわりの竹刀の鍔を握り締めていた。


125 :nのフィールド:2010/06/01(火) 22:48:46.68 ID:GG8sVi5+0
雪華綺晶「黒薔薇のお姉様! 『閉じた瞳』が!」

閉じた瞳「ヴヴヴヴヴ……」

水銀燈「何? 何よこれ? 鳴き始めたの?」

ラプラス「これは……」

閉じた瞳「ヴンッ……」

雪華綺晶「消えた? いえ、どこかに移動した……?」

ラプラス「『閉じた瞳』が移動する、いや移動できるとは……」


126 :以下、名無しにかわります:2010/06/01(火) 22:56:15.00 ID:GG8sVi5+0
水銀燈「閉じた瞳……雛苺の瞳……イングリット……オードリー……」

雪華綺晶「黒薔薇のお姉様?」

水銀燈「イングリットとオードリーは体が安定するまで安全な場所に隠れていた。
     『閉じた瞳』にとっては、ここがそうだったとしたら?」

ラプラス「『閉じた瞳』はここに残されていたのではなく、意思を持って潜んでいた……と」

雪華綺晶「それが、どうして今になって急に動き出して?」

水銀燈「私達に見つかっても身動きひとつせず潜み隠れていた子供が動くとしたら、考えられる理由は二つ」

ラプラス「……」

水銀燈「親を見つけたか、食べ物を見つけたか……あるいはその両方」


127 :以下、名無しにかわります:2010/06/01(火) 23:00:46.86 ID:GG8sVi5+0
雛苺「はぁ……はぁ……、ここまで逃げれば安全なのよ! 二人とも」

右目「お、お母様」

左目「大丈夫ですか?」

雛苺「ぜんぜん平気なの! お母さんは疲れたりしないのよ!」

閉じた瞳「ミ……ツケ……タゾッ……」

雛苺「ふぇ? なに? あの黒い点は……? 水銀燈のメイメイとかではないみたいだけど?」

右目「ああ!?」

左目「そんな……馬鹿な……」

右&左「「エリザベス!!」」


128 :以下、名無しにかわります:2010/06/01(火) 23:07:22.41 ID:GG8sVi5+0
雛苺「えりざべす?」

右目「す、すいません! お母様! 私達、嘘をついていました!」

左目「カタツムリの中にはもっと沢山のレウコがいたんです!!」

雛苺「え? え?」

右目「私達はレウコの突然変異したものだったんです」

左目「中間宿主であるカタツムリの栄養だけで中にいる変異レウコ達が生き続けられなくなった時」

右目「変異レウコ達はお互いに宿主内で共食いを始めて……
   最後の一匹だけがカタツムリの栄養を独占し、最終宿主である鳥を目指すのです」

雛苺「そ、そんなのひどいの」

右目「生き残るための自然驚異のメカニズムです!」

左目「私達もそれが当然だと思っていました」


129 :以下、名無しにかわります:2010/06/01(火) 23:14:10.02 ID:GG8sVi5+0
右目「しかし、その共食いの死闘を繰り広げている真っ最中にカタツムリがお母様に食べられてしまいました!」

左目「その時に残っていたレウコは私とイングリット姉さんと……」

閉じた瞳「ヴヴッヴ……」

雛苺「あの子……なの? あの子もヒナの?」

右目「私とオードリーはお母様の目の光を頂きました」

左目「末妹のエリザベスは、目に移動できずに死んでいたと思っていました。まさか、目の闇を得て生き延びていたとは」

閉じた瞳「タベ……ノコシ……ヨクナイ……」

右目「あああっ!? やっぱり私達と違って、新しい体で生きることを望んでいないみたいです」

雛苺「そ、そんなのおかしいのよ!」

左目「いえ、エリザベスから見れば、おかしいのは私達なんです。だって共食いこそが私達の自然な姿なんですから!」


131 :以下、名無しにかわります:2010/06/01(火) 23:20:43.24 ID:GG8sVi5+0
雛苺「でも、でも……そんなの絶対におかしいのよ! なんで同じ子供同士が食べあわなくちゃいけないの!!」

閉じた瞳「ヴヴヴ……ヴヴ!」

左目「そういう風に私達は出来ているから、そういう事が私達は出来てしまうからとしか言えません」

雛苺「そんな、そんなのって……」

閉じた瞳「ヴアアアアア!」

右目「これ以上、喋っていられる時間はありません! お母様!」

雛苺「!?」

左目「エリザベスは『閉じた瞳』と同化しているんです。お母様もご存知のはずです、アレを倒す手段は無い!」

雛苺「どんな物でも飲み込んじゃう……黒い風穴」

右目「そうです。そしてあれは私達の前に必ず現われる! 逃げることは出来ない」


133 :以下、名無しにかわります:2010/06/01(火) 23:28:45.04 ID:GG8sVi5+0
雛苺「……」

右目「ですが、一つだけ可能性は残されています」

雛苺「ッ?」

左目「全てを元に戻すことです」

雛苺「全てを元に?」

右目「私達もエリザベスもお母様から生まれました」

左目「私達がお母様にこの体を……『開いた瞳』を返せば、エリザベスの『閉じた瞳』も一緒にお母様に戻るはずです」

右目「ごめんなさいお母様。私達は悪い子です。ずっと嘘をついていました。
   お母様の目玉に戻る方法なんて、実は私達は最初から知っていたんです」

雛苺「いやよ……いやなのよ! ヒナ言ったもん! 
   目玉なんかより、光なんかより! イングリットとオードリーの方が大事だって、何回も言ったのよ!」

左目「ありがとうお母様。でも、あの閉じた瞳を放っておけば私達を食べただけでは収まらない」

右目「きっともっと大きくなって、きっともっと多くの人の光を食べるようになる」


134 :以下、名無しにかわります:2010/06/01(火) 23:32:14.59 ID:GG8sVi5+0
雛苺「いやなの! そんなのいや……」

右目「ありがとうお母様」

左目「自我も知性も無い寄生虫だった私達に、お母様は全てをくれました」

右目「この全てを今、お母様に返します」

閉じた瞳「ヴヴッヴヴ……ヴヴ?」

雛苺「いや! 待って!! イングリット! オードリー!!」


136 :以下、名無しにかわります:2010/06/01(火) 23:37:27.10 ID:GG8sVi5+0
水銀燈「……ッッ!? 今のは何? 何かが遠くで光っている!?」

真紅「あっちの方角からよ!」

翠星石「なんですか? この眩しい光は!?」

蒼星石「まさか……雛苺?」

雪華綺晶「基本的にいつも薄暗い夜中の、nのフィールドに……これほどの明かりが?」

ラプラス「夜中の夜明け。あるはずの無い出来事……だからこそ、nのフィールドではそれが起きる」

ジュン「と、とにかく! 光が放たれている場所に行ってみないと!」 


137 :以下、名無しにかわります:2010/06/01(火) 23:41:51.26 ID:GG8sVi5+0
雛苺「……」

真紅「雛苺!? 大丈夫!? 雛苺!?」

雛苺「うゅ……? し……んく?」

翠星石「良かった! 気がついたです!!」

蒼星石「さっきは手荒な真似をしてごめん。雛苺」

雛苺「翠星石に蒼星石……」

ジュン「全く心配させやがって」

雛苺「そ、そうだわ! イングリットとオードリーはどこ? 二人もここにいたの! 二人もここにいるはずなのよ!」

水銀燈「……」

雪華綺晶「……」


139 :以下、名無しにかわります:2010/06/01(火) 23:48:33.20 ID:GG8sVi5+0
真紅「ええ、確かにイングリットとオードリーはここにいるわ。私達からはそれがよく見える」

雛苺「どこ? どこなの? ヒナにも見せて! お願い!!」

ジュン「雛苺からだけは……見えないんだよ」

雛苺「それって……! それって……」

水銀燈「せいぜい戻った光を大切にすることね」

雪華綺晶「その方が、きっとイングリットとオードリーも喜ぶはずです」

雛苺「両目……ヒナの両目が……治ってる」


140 :以下、名無しにかわります:2010/06/01(火) 23:53:22.18 ID:GG8sVi5+0
雛苺「……!」

翠星石「もう……泣いてもいいんですよ雛苺」

雛苺「駄目なの……ヒナ泣かない。ヒナが泣いたらイングリットとオードリーが心配しちゃう」

真紅「そんなことは無いわ。二人はこうも言っていたでしょ? 『たまには水を下さい』って……」

雛苺「……ッ! うああっああ……! うああ……あぁあ……ぁぁあ!!」


142 :エピローグ:2010/06/02(水) 00:03:18.55 ID:4xad5a3/0
空、太陽、雲、光。
アリの行列、アジサイの裏のカタツムリ。

今日も雛苺はたくさんの物を見て、お家に帰る。

空、太陽、雲、光。
水溜りに映った大好きな人達の笑顔。

今日も雛苺は眠る前に、今日見た全てを思い出す。

そして雛苺は両目を塞ぐ。

この子はイングリット、 この子はオードリー。

さて明日は何を見せてあげようか。


144 :NGテイク(?):2010/06/02(水) 00:11:29.87 ID:4xad5a3/0
金糸雀「あらあらうふふなのかしら。桜田家に久しぶりに潜入してみたら雛苺が無防備に縁側で眠ってるじゃない」

雛苺「……zZZ」

金糸雀「これはもう、楽してズルしてローザミスティカゲットの大チャンス到来よね。
    稀代の策士たるカナは、こんな好機を指くわえて見過ごすわけにはいかないかしら~」

雛苺「……zZZ」

金糸雀「それじゃあ、いただきますかしら」

右目「……ポロッ」

左目「……ボトッ」

金糸雀「え? なんで雛苺の目玉が……!? 落ち……!?」

右目「はよせな!」

左目「ああ!」

金糸雀「……ッ? ……ッッ!?」


翠星石が最初に雛苺の異常を発見する少し前の出来事。
金糸雀が全く出てこなかったのは、このショックでずっと寝込んでいたため。



『そして雛苺は両目を塞ぐ』   終


146 :以下、名無しにかわります:2010/06/02(水) 00:15:17.68 ID:Lj3s2kXr0
グロだかギャグだかわからんと思ってたら何この完成度
>>140の真紅の台詞とかうめぇ

これは>>1乙せずにいられない
やっぱローゼンSSはお優しい話が似合うね



149 :以下、名無しにかわります:2010/06/02(水) 00:19:22.35 ID:TsMOlAa40
超乙


150 :以下、名無しにかわります:2010/06/02(水) 00:40:20.34 ID:VjtYBaAt0
見事な伏線回収 乙



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2010/06/02 12:13:08 コメント28 ユーザータグ ローゼンメイデン

コメント

※51307 :No name:2010/06/02 13:51:56
ギャグだと思ったのに何このいい話
※51308 :No name:2010/06/02 14:05:51
ぶっ飛んでいたが面白かったぜ!
※51309 :No name:2010/06/02 14:16:34
雛苺「目ン玉特捜隊!」
※51312 :No name:2010/06/02 15:15:24
>医者「では撮りますね。はい! いちたすいちは!?」
>水銀燈「に!」

……鼻血が……
※51314 :No name:2010/06/02 16:41:06
おっしゃあ!汚名挽回!
※51315 :No name:2010/06/02 17:10:17
蒼星石かわいい
※51316 :No name:2010/06/02 18:38:44
レウコちゃんの名前見ると黒鷺死体宅配便の話を思い出すから困る
※51318 :No name:2010/06/02 19:13:23
蒼い子の可愛さは異常
※51325 :No name:2010/06/02 21:15:51
何だスッゲ良かった
※51326 :No name:2010/06/02 21:20:27
ギャクかと思ってたらいつの間にか感動してた
※51335 :No name:2010/06/02 22:55:31
カオスなんだけど
根拠のわからん憶測や新トンデモ理論を
さも当然の知識のように語るところは
原作のテイストにとても忠実だのう
※51336 :No name:2010/06/02 23:14:36
こいつはうめえ
※51340 :No name:2010/06/02 23:44:25
めそ……
※51343 :No name:2010/06/03 00:47:46
蒼星石可愛すぎだろう

買って買ってとねだられたら買ってしまうぜ
※51345 :No name:2010/06/03 02:39:39
これはまれに見る良SS。原作っぽさを残しつつギャグも入れるとは凄い愛を感じる。
※51350 :No name:2010/06/03 13:08:30
駄々っ子蒼可愛すぎだろ…

雛メインの話が見られて良かった。ネタの挟み込み具合が相変わらず素晴らしい。
※51351 :No name:2010/06/03 16:27:20
ただ面白かった…ローゼンSSは逸脱な物が多くて良い
※51406 :No name:2010/06/05 02:42:33
レウコちゃんグロかわいい
※51429 : :2010/06/06 00:39:01
最初はギャグ物かと思って読んでたら
最後にはちょっとホロリとさせられた
なにこの秀作…
水銀燈と駄々っ子蒼とか可愛すぎ
※51471 :No name:2010/06/06 19:41:26
カオスギャグかと思ったら何という感動作・・・
慈愛キャラをさせたらヒナの右に出るものはいないな
※51819 :No name:2010/06/12 02:11:05
笑いあり涙ありの良SSだったが最高のシーンはやっぱり>>64だな
※52645 :No name:2010/06/28 21:46:01
>>49かわいい
※67203 :No name:2011/06/01 22:53:05
きらきーが酷い目に逢っても割とあっさり許すのはこのころからか
※115685 :No name:2015/01/18 16:40:55
泣いた
※119290 :No name:2015/07/30 15:13:18
すごく面白かったぜ
※121438 :通りすがりのひきこもり:2015/12/25 08:20:38
面白かった
※141413 :No name:2018/05/27 19:41:45
久々に読んだら素晴らしいエピソード。
なのに蒼星石が最近のそれに近いという既視感。
※142509 :No name:2018/07/29 10:14:16
この頃の真紅さんはさすが真紅さんだ
それに比べて今の……

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